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アーカイブ記事 (2015年06月)

問題提起 核兵器も原発もない世界を目指して

核兵器と原発の現状

 現在、地球上には、1万6千発を超える核兵器435基の原発が存在している。
 プーチン・ロシア大統領は、ウクライナ紛争に際して核兵器使用計画があったことを明らかにした。インドとパキスタンとの間での核戦争の勃発や、イスラエルのイランへの核攻撃の可能性も指摘されている。核兵器の使用は、冷戦時代だけではなく、
現在も画策されているのである。のみならず、意図的ではない核兵器使用がありうるのである。
 核兵器が使用されれば、どのような非人道的な結末が発生するかについては、広島・長崎の被爆の実相、核実験による被害の現実はもとより、さまざまなシュミレーションによっても予測されている。核兵器使用による壊滅的事態を避けるためには核兵器の廃絶しかないのである。このことは国際社会の中で共有されつつある思潮である。にもかかわらず、核兵器国やわが国を含む核兵器依存国は、核兵器が自国の安全を保障する最終手段であるとの立場をとり続けている。核による威嚇が抑止力となるの
で、自国と国際社会の安定と平和のために必要不可欠であるというのである。
 国際法の世界では、核兵器使用は一般的には違法であるが、国家存亡の危機に際しては違法とも合法ともいえない、というのが国際司法裁判所の多数意見である。
 そして、非核三原則の遵守、核兵器の廃絶を目指す、米国の核の傘に依存する、核の平和利用を推進する、というのがわが国の核政策である。
大久保賢一(日本反核法律家協会事務局長)

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2015/06/09(火) 13:21  |   コラム  |   23